2014/10/12

何が、若者をsocial innovatorに変えるのか?

私の18歳当時の職業観。
公務員になって安定した生活を送ること。

今の価値観とは真逆で、組織が安定を提供するものと誤解していた時代の、嘘のような本当の話です。苦笑

そんな私ですが、時間や経験は人を変えるもので、
仕事柄、「何が、たった1人の若者をsocial innovatorに変えるのか?」というトピックについて考えることが多いです。
まだまだ完璧には程遠いですが、自分の考えを定点観測する意味と、
組織開発や教育に取り組む方々、
あるいはsocial innovationに関心ある学生の方等に少しでも参考になればと、まとめさせて頂きます。


結論。この3つがサイクルになっていること。

1.原体験
2.自分が持っている才能や能力に気づき、活用すること
3.安心して勇気を振り絞らせてくれる仲間

1.原体験
原体験は、「変えたい」「変わりたい」「こんなんおかしいやろ!」と強く思う経験のこと。
これがあることによって、情熱、動機が生まれ、自らの考えが変わる、あるいは深化する。
そして、その考えは、周囲のコミュニティや自分が属する組織、ひいては国や社会を変える為の行動につながっていく。

一例として、「発展途上国でボランティアを経験し、国際協力を志す」「日本のエース学生が、海外の優秀な学生と競争して破れ、日本の人材育成や教育に疑問を抱く」みたいなものを事例として挙げておきます。

活躍するsocial innovator達には原体験がある。
その原体験を追い掛けて分析してみるのも、
リーダーシップ研究の観点から非常に興味深い。

ここで強調したいのは、原体験は誰しもが、いつでも持ち得る、ということです。
私見ですが、原体験には、「再現性」「遍在性」という2つの特徴があります。
「再現性」「遍在性」の存在により、安定を渇望する18歳当時の私のような若者にさえ、いつでもsocial innovatorに変われる可能性があると考えています。

原体験の再現性:原体験は自分から創られるし、他者によって創出される場合もあるということ。
原体験の遍在性:過去の出来事が、実は原体験であると気付くこと。

例えばざっくり起業に関心があるなら、自分で時間を使うことで、起業家の下でインターンでもやらせてもらい、原体験につながる経験をさせて頂くことが出来ると思います。(再現性)
そして、もう1つ大切なこととして、「自分の人生の歴史と向き合うこと(内省)で、なんとなくスルーしていた事柄が実は原体験だったと気付く」ことがあります(遍在性)。

具体的には、私の例でいうと、数年前にNICEというNPOのボランティアプロジェクトリーダーの研修をやっていた時期があり、当時はただただ楽しかったのでやっていただけでした。
しかし、とある機会に自分の人生を振り返った時に、「経験を通して人は変わる、成長する」ことに意義を感じていた自分に気づき、その経験は少なからず今の仕事やキャリア選択につながっています。

まさに、出来事が原体験へと昇華する、とはこういうことだと思います。


2.自分が持っている才能や能力に気づき、活用すること
原体験を通して課題意識が得られた後、課題を解決するために、何かの行動を取る必要があります。

例えばですが、海外スタディーツアーとかに参加して帰国した学生さんとかが、「カンボジアの貧困問題に関心があるのですが、何から始めればいいかわからなくて!」と頭を悩ませている状態や、NPOへの転身を考えているインベストメントバンカーが、自身のスキルを、共感等情緒も大切にする組織のなかでどのように活かせばよいか思案している状態をイメージして頂ければと思います。

上記の例はレベル感こそ違いますが、社会にインパクトを与える為に、自分の武器は何で、それをどう活用すればいいのか and/or 何を学んでいくべきなのか、作戦を立てるのが、このフェーズです。
Social change work really requires us to know who we are.

ただでさえストレスを伴い、プレッシャーもかかる「何かを変える」という仕事をするにあたって、自分が苦手なことをしていては結果が出ないと思います。
大切なのは、自分の強み、武器をしっかり棚卸しして、勝負出来るポイントを見定めることです。

例えば、息をするように簡単に分析的な思考が出来、数字に強くロジカルな人が、日本の地域を元気にしたいという想いを持てば、地域に根ざして事業を運営する中小企業オーナーの参謀役のような働き方が期待出来ると思われますし、人と会うこと・新しいことが好きで好きで仕方ないという人間なら、営業や新規事業立ち上げ、外部組織とのパートナーシップ構築等が向いていると思います。

そして、自分の強みを定義するプロセスは、自分だけでは気付きにくい部分があったり、現在の職種や学問バックグラウンド・資格等にひっぱられてなかなかゼロベースで考えることが難しい為に、意外に難航しがちです。

そこで、大切なのが、1でも取り上げた内省を通して自分の強みと向きあうことと、下記の仲間との対話だと思います。

3.安心して勇気を振り絞らせてくれる仲間
私が働いているiLEAPというNPOのリーダーシッププログラムのことを引き合いに出すと、プログラムに参加した人が一様に言ってくれるのは、「志を共有する仲間が出来、日本に帰ってからもサポートし合えたり、世代を越えたつながりが出来るのが何よりよかった」ということ。

安心と勇気を与え合える仲間の存在が、
自らの人生を生き、社会をつくっていく原動力になる。
社会問題のような、答えのない課題に取り組むことはリスクが伴います。
正解の定義が明確になく、何が成功で失敗かもわからない部分があるが故に、人から理解されなかったり、批判にさらされる可能性は、王道のキャリアと比べると高くなるかも知れません。
(しかもそれがキャリアチェンジを伴うものならば尚のこと、心理的なハードルは確実に高くなります。)

そうしたリスクを取るにあたって、仲間の存在が大切。
この人(達)が応援してくれるならば戦える、と、とても単純なのですが、そう信じられる関係性が大切。
(また、ここでいう仲間は、とても広い意味での仲間であり、自分よりも年上のベテランや、家族も含みます。)

また、そういう仲間は、自分自身の在り方や上記の強みに対しても指針を与えてくれることもあります。
social innovatorと呼ばれる生き方にむけ、一歩を踏み出した人達の間に共通しているのは、少なからず仲間の存在に助けられ、不安要素を振り切ったということだと思います。


原体験を得る/紐解く、自分の武器を認識する、そして、仲間の力を借り、勇気を振り絞る。
これらのプロセスで以て、若者はsocial innovatorに変わっていくのだと、私は思います。

尚、現在、iLEAPでは、Social Innovation in Seattle TOMODACHI Scholarsプログラムという、日本の大学生・大学院生・若手社会人を対象にした、5週間集中のソーシャルリーダーシッププログラムの参加者を募集中です!
まさに、上記のプロセスを、ソーシャルイノベーションやリーダーシップについてのセミナー、シアトルの社会企業・NPOとのグループプロジェクト、個別アドバイジング等を通して経験出来る機会かと思います。
ご興味ある方は、ぜひ応募をご検討下さい!
*2015/2/23〜3/28開催、TOMODACHIイニシアチブ様の協力により、選考を通過した方に奨学金を給付させて頂けることになっています。

【補足】
1の原体験ですが、若年期の経験だけが原体験に成り得るとは思っていません。
これについては、またの機会に、キャリアがらみの投稿をする時に取り扱おうと思っています。

2014/09/25

忙しく走り回る方へ、1人合宿のススメ!

転職、現在のプロジェクトに入ってから初のブログ更新。
改めて、内省、自分と向き合う時間の大切さを感じたので、そのことについてまとめてみました。
(日々、忙しく仕事や研究等に取り組まれている方々に向け、
内省の価値を少しでも伝えられればと思い、ブログを書いた次第です)


9/23〜24と休みを頂き、1人、鎌倉へと足を運んだ。

14年5月に転職、上京と、環境が変わった。
この4ヶ月、取り組んでいる仕事の特殊性や、様々な世代の本当に優秀な方々との出会いのなかで、
当然ながら今まで培ってきた力だけでは足りないことを痛感してきた。

もちろん、4ヶ月のなかで、やれたこと、貢献出来たこともあったが、
「そもそも、やろうとしていることに対して、スキル足りてますか?」
と強く疑問に思い始める機会があった。

そこで、下記の4テーマをもとに、本とノートとペン、着替えだけ持って、
電車に揺られること1時間、鎌倉へと向かいました。

今回の合宿の教材たち。

【4つのテーマ】
・自分のプロとしてのバリューは何?今後4年間で、何を生み出す人になりたいのか?
・そもそも、プロとしての基礎は大丈夫ですか?もう一回確認しましょう!
・経営戦略等の知識、知ってるはいいがちゃんと実戦で使えてますか?!
・イノベーターが育つプロセスを分析し、事業企画に役立てる、そしてあわよくば自分の変革者としての成長に役立てる!

とてもいい感じのゲストハウスに一泊。最高の環境でした。


1人合宿中に行ったことは2つ。
とにかく教材の著者と議論するイメージで知識を取り入れ、自己の考えと混ぜたり、
身の回りで置きていることと関連づけたりする時間を持つこと。
そして、豊かで静かな環境のなかで考えを広げる、あるいはまとめる時間を持つこと。

ひたすらカフェごもりの図。ドリンク一杯で粘り倒す迷惑な客ともいう。

籠った後は浜辺を歩いてひたすら考える時間。

読む、考える。ほぼそれしかしていない2日間。
(一部、宿のお客さんとお話したりしましたが)

色々考えたことはあり、その全てを書きはしませんが、プロとして、
次の4年間は、"Strategic Executor(戦略立案し、実戦で結果を出す人)"という在り方にこだわり、結果を出したいなと。

今の自分の周りは本当に優秀な人だらけで、毎日ワクワク冷や汗ものなのですが、
自分の強さは、頭で戦略やビジョンを考えるだけでなく、
新しいコンセプトを現場で実行するにあたって、
訳のわからないカオス状態でも楽しみながら戦えることだ、と定義することにした。

そして、その在り方を続けたとして、
具体的にどこで価値を生み出すか、という点については下記。

・新しく、形のないプロジェクトの価値を、誰にでもわかるように伝える
・事業や課題解決に必要なヒト・モノ・カネ・チエを巻き込み、結果を出す

要は、マーケティング・PRを軸に、組織内外とのつなぎ役として、
協力体制を構築・実務遂行することで結果を出すCatalyst(触媒)として価値を出す方向性で行きたいなと。
事業の価値を語ることで、外部と協力関係を作る、資金を調達する、価値をハードウェアの設計に落とし込む、等々。

2010〜2014のはじめの4年間が終わり、2014〜2018の4年間。
28〜32歳の4年間。

プロとしての明暗を分けそうなフェーズだと思うので、
その4年間を走っていくにあたって、
まずは自身のビジョンと価値イメージを再構築することができ、とてもすっきりしました。
(こういう現状整理や自己対話って、一度立ち止まることでぐっと深まるんだと改めて感じました!)

葉っぱが緑のうちに、貪欲に日光を吸収する必要性を感じます。


完全に自分のことしか書いてなくて申し訳ないですが、
強い想いを持って何かに取り組む人にこそ、こうした内省の時間は大切だと再認識しましたので、皆さんも是非!

凄いスピードで走る人程、立ち止まることは難しいかも知れませんが、
より良い行動の為に少し立ち止まる勇気も、走り出す勇気と同じくらい尊いものだと思います。

忙しく、責任と想いに向き合っている人にこそ、1人合宿、オススメです。

たまには、ゆるりと。





2014/01/05

Resolution 2014:モデルチェンジとワクワク感の提供

2014年。また、新しい1年が始まりました。
年末年始は、学生時代・社会人になってからつながった仲間達と沢山の時間を過ごすことが出来て、楽しく刺激に満ちた時間を過ごすことが出来ました。

その合間を縫って、2014年をどのような1年と位置付けるか考えたので、それをまとめてみたいと思います。

今年も大吉でした。誠実さは報われるとのことで、
強みと興味を活かして駆け抜けたいと思います。


「モデルチェンジとワクワク感の提供」

これが、大きなビジョンになります。
その心としては、「志ある事業と人(組織)の成長と協働を促進出来る人材になる」というビジョンに向かう上で、インフラや自身の在り方、考え方、動き方を洗練・最適化させていこうということが1つ。
そして、もう1つは、自らの行動や姿勢で以て、自分の周囲に前向きな躍動感やエネルギーを発信することで、私なりの日頃の感謝の表明としたいというところから来ています。
(年末年始に様々な仲間達と話をしている中で、学生時代から変わらぬ情熱に社会人として得た経験を上積みして活動的に動いていることについて、前向きな言葉をもらえたことから着想を得ました。)

具体的には、下記5つの行動目標に基づいて動いていこうと思っています。

1.教育×ビジネスの更なる融合
組織(人材)開発、事業推進(営業)のミックスを推し進めて行きたい。
企業での仕事に、全寮制学校やiLEAPで培った場づくり、構想力等の資質を活かす、
あるいは、iLEAPの活動に、職場でのなんちゃってプロマネっぽいスキルや定量的管理/分析をもっと取り入れるだとか。
(その為には、自分が今の業務/活動から得ているスキルや学びの定期的な棚卸、抽象化も必須です)

2013年は、出向元企業への円滑な復帰を果たせたものの、「組織(人材)開発と事業推進」という自分のメインウェポンの掛け算で戦うシーンはあまり見せられなかったように思うので、2014年は、ここをうまく融合させてバリューを出し始める1年にしていく。

2.学ぶ環境と仕組み(インフラ)作り
企業での仕事とiLEAPの二足の草鞋を履くなかで、年々出していきたいバリューに対してインプットをしたり、考えを深める時間が不足していることに気付き始めてきた。
今のライフスタイルの中で、仕事や活動との合間を縫って思考や感性を磨く為に、まずは住環境を書斎のような状態にしていきたいと思っています。

コンセプトはお酒を呑める書斎で、否が応でも暇があれば本を読みたくなるような環境にしていきたい、というのが理想。
(要は模様替えでしょって話なのですが、イメージとして、間接照明等を上手く使って気持ちが切り替わるような状態を作って行きたい。)

数値目標としては、読書ノートをきちんとつけながら年間60冊と行きたいところです。

3.個人から組織への進化
ここは、iLEAPの活動について。

2012年から、日本での活動は私がシアトルと連携を取りながらほぼ1人で実行することが多かったが、プログラム卒業生の仲間達と連携していくだとか、都度都度チームを組むだとかという形を個人的には取って行きたい。
企業での業務をこなしながら海外のNPOの日本での活動を展開するというライフスタイルを続けていますが、1人で出来ることの限界とiLEAPファミリーが持つパワーを再認識してきた部分があります。

それによって、多様な知恵とエネルギーの力で、iLEAPの日本での活動がより深く、広く育っていく土台を2014年は作っていきたい。

4.資産の多様化
資産にも色々な資産があると思うが、社会人になってからというもの、無形の資産形成に一番価値を置いてきたように思う。

人とのつながりや知識、経験、スキル。
そういった無形の資産を積み上げることに積極的に取り組んできて、今でも間違いなくその判断は正解だったと思う。
社会人になってからというもの、一定額の現金貯蓄をキープし、後は諸々の活動や自己研鑽に投資するという考え方を貫いてきたが、自身の金融リテラシーを高める意味でも、インデックス投資等、管理工数の比較的かからない方法で金融資産を持ってみてもいいのではと思っています。

というのも、今後、更なる自己投資(例えばコーチングやキャリアカウンセラー等の資格や大学院進学等)や、家庭等の事情で一定額の資産が必要になった場合、資産のポートフォリオを変えるなら20代後半の今でも少し遅いくらいかも、と思った部分がある為です。
(元気に働けるうちは何とかなりますが、人生何があるかわかりませんし。)

5.心身の持続性の向上
2013年は、秋口頃に様々な出来事が重なり、精神的なアンバランスさを露呈してしまい、それが自分のパフォーマンスにも少なからず影響しました。
2014年は、昨年の教訓も活かしながら、可能な限り安定したパフォーマンスを発揮することが目標です。

加えて、年末年始に、20代前半の頃の自身の写真を見たりする機会があったのですが、明らかに体質が変わっているのだろうなということを痛感させられました。。。
シャープな思考はシャープな肉体に宿るということで、適度な運動と食生活の改善で-6kg/年を目標に頑張ります。
*後は、ストレッチ。かなり身体が硬い為、ハードワークと長く向き合っても問題ないように、腰周りを中心に柔軟な身体づくりを目指したいと思います。

長々と書きましたが、最後は年始早々出会ったマハトマ・ガンジー氏の言葉で締めたいと思います。

Learn as if you will Live Forever, Live as if you will Die Tomorrow.
(永遠に生きるかのように学べ。明日死ぬかのように生きろ。)

言葉の力は偉大だと思います。2014年も、駆け抜けたいなと。


最後になりましたが、2014年も宜しくお願い致します!