私の18歳当時の職業観。
公務員になって安定した生活を送ること。
今の価値観とは真逆で、組織が安定を提供するものと誤解していた時代の、嘘のような本当の話です。苦笑
そんな私ですが、時間や経験は人を変えるもので、
仕事柄、「何が、たった1人の若者をsocial innovatorに変えるのか?」というトピックについて考えることが多いです。
仕事柄、「何が、たった1人の若者をsocial innovatorに変えるのか?」というトピックについて考えることが多いです。
まだまだ完璧には程遠いですが、自分の考えを定点観測する意味と、
組織開発や教育に取り組む方々、
あるいはsocial innovationに関心ある学生の方等に少しでも参考になればと、まとめさせて頂きます。
組織開発や教育に取り組む方々、
あるいはsocial innovationに関心ある学生の方等に少しでも参考になればと、まとめさせて頂きます。
結論。この3つがサイクルになっていること。
1.原体験
2.自分が持っている才能や能力に気づき、活用すること
3.安心して勇気を振り絞らせてくれる仲間
1.原体験
原体験は、「変えたい」「変わりたい」「こんなんおかしいやろ!」と強く思う経験のこと。
これがあることによって、情熱、動機が生まれ、自らの考えが変わる、あるいは深化する。
そして、その考えは、周囲のコミュニティや自分が属する組織、ひいては国や社会を変える為の行動につながっていく。
一例として、「発展途上国でボランティアを経験し、国際協力を志す」「日本のエース学生が、海外の優秀な学生と競争して破れ、日本の人材育成や教育に疑問を抱く」みたいなものを事例として挙げておきます。
| 活躍するsocial innovator達には原体験がある。 その原体験を追い掛けて分析してみるのも、 リーダーシップ研究の観点から非常に興味深い。 |
ここで強調したいのは、原体験は誰しもが、いつでも持ち得る、ということです。
私見ですが、原体験には、「再現性」「遍在性」という2つの特徴があります。
「再現性」「遍在性」の存在により、安定を渇望する18歳当時の私のような若者にさえ、いつでもsocial innovatorに変われる可能性があると考えています。
原体験の再現性:原体験は自分から創られるし、他者によって創出される場合もあるということ。
原体験の遍在性:過去の出来事が、実は原体験であると気付くこと。
例えばざっくり起業に関心があるなら、自分で時間を使うことで、起業家の下でインターンでもやらせてもらい、原体験につながる経験をさせて頂くことが出来ると思います。(再現性)
そして、もう1つ大切なこととして、「自分の人生の歴史と向き合うこと(内省)で、なんとなくスルーしていた事柄が実は原体験だったと気付く」ことがあります(遍在性)。
具体的には、私の例でいうと、数年前にNICEというNPOのボランティアプロジェクトリーダーの研修をやっていた時期があり、当時はただただ楽しかったのでやっていただけでした。
しかし、とある機会に自分の人生を振り返った時に、「経験を通して人は変わる、成長する」ことに意義を感じていた自分に気づき、その経験は少なからず今の仕事やキャリア選択につながっています。
まさに、出来事が原体験へと昇華する、とはこういうことだと思います。
2.自分が持っている才能や能力に気づき、活用すること
原体験を通して課題意識が得られた後、課題を解決するために、何かの行動を取る必要があります。
例えばですが、海外スタディーツアーとかに参加して帰国した学生さんとかが、「カンボジアの貧困問題に関心があるのですが、何から始めればいいかわからなくて!」と頭を悩ませている状態や、NPOへの転身を考えているインベストメントバンカーが、自身のスキルを、共感等情緒も大切にする組織のなかでどのように活かせばよいか思案している状態をイメージして頂ければと思います。
上記の例はレベル感こそ違いますが、社会にインパクトを与える為に、自分の武器は何で、それをどう活用すればいいのか and/or 何を学んでいくべきなのか、作戦を立てるのが、このフェーズです。
| Social change work really requires us to know who we are. |
ただでさえストレスを伴い、プレッシャーもかかる「何かを変える」という仕事をするにあたって、自分が苦手なことをしていては結果が出ないと思います。
大切なのは、自分の強み、武器をしっかり棚卸しして、勝負出来るポイントを見定めることです。
例えば、息をするように簡単に分析的な思考が出来、数字に強くロジカルな人が、日本の地域を元気にしたいという想いを持てば、地域に根ざして事業を運営する中小企業オーナーの参謀役のような働き方が期待出来ると思われますし、人と会うこと・新しいことが好きで好きで仕方ないという人間なら、営業や新規事業立ち上げ、外部組織とのパートナーシップ構築等が向いていると思います。
そして、自分の強みを定義するプロセスは、自分だけでは気付きにくい部分があったり、現在の職種や学問バックグラウンド・資格等にひっぱられてなかなかゼロベースで考えることが難しい為に、意外に難航しがちです。
そこで、大切なのが、1でも取り上げた内省を通して自分の強みと向きあうことと、下記の仲間との対話だと思います。
3.安心して勇気を振り絞らせてくれる仲間
私が働いているiLEAPというNPOのリーダーシッププログラムのことを引き合いに出すと、プログラムに参加した人が一様に言ってくれるのは、「志を共有する仲間が出来、日本に帰ってからもサポートし合えたり、世代を越えたつながりが出来るのが何よりよかった」ということ。
| 安心と勇気を与え合える仲間の存在が、 自らの人生を生き、社会をつくっていく原動力になる。 |
社会問題のような、答えのない課題に取り組むことはリスクが伴います。
正解の定義が明確になく、何が成功で失敗かもわからない部分があるが故に、人から理解されなかったり、批判にさらされる可能性は、王道のキャリアと比べると高くなるかも知れません。
(しかもそれがキャリアチェンジを伴うものならば尚のこと、心理的なハードルは確実に高くなります。)
そうしたリスクを取るにあたって、仲間の存在が大切。
この人(達)が応援してくれるならば戦える、と、とても単純なのですが、そう信じられる関係性が大切。
(また、ここでいう仲間は、とても広い意味での仲間であり、自分よりも年上のベテランや、家族も含みます。)
また、そういう仲間は、自分自身の在り方や上記の強みに対しても指針を与えてくれることもあります。
social innovatorと呼ばれる生き方にむけ、一歩を踏み出した人達の間に共通しているのは、少なからず仲間の存在に助けられ、不安要素を振り切ったということだと思います。
原体験を得る/紐解く、自分の武器を認識する、そして、仲間の力を借り、勇気を振り絞る。
これらのプロセスで以て、若者はsocial innovatorに変わっていくのだと、私は思います。
尚、現在、iLEAPでは、Social Innovation in Seattle TOMODACHI Scholarsプログラムという、日本の大学生・大学院生・若手社会人を対象にした、5週間集中のソーシャルリーダーシッププログラムの参加者を募集中です!
まさに、上記のプロセスを、ソーシャルイノベーションやリーダーシップについてのセミナー、シアトルの社会企業・NPOとのグループプロジェクト、個別アドバイジング等を通して経験出来る機会かと思います。
ご興味ある方は、ぜひ応募をご検討下さい!
*2015/2/23〜3/28開催、TOMODACHIイニシアチブ様の協力により、選考を通過した方に奨学金を給付させて頂けることになっています。
【補足】
1の原体験ですが、若年期の経験だけが原体験に成り得るとは思っていません。
これについては、またの機会に、キャリアがらみの投稿をする時に取り扱おうと思っています。
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