2013/07/30

“留職帰り”を活かす仕組みと、"留職帰り"の自活力。

新興国のNGOや社会的企業に、日本企業の若手社員を派遣して共に社会課題解決に取り組むプログラム、「留職」。
7/29付けの日経新聞夕刊に、その「留職」プログラムを企画・運営するNPO クロスフィールズさんの取り組みが紹介されていた。


7/29付けの日経夕刊より。もっぱら新聞はiPadです。

自分も留職プログラムという訳ではないが、長期の海外研修に参加したり、
企業人ながら全寮制学校に出向してキャリア教育に取り組んだりと、少し似たような経験があり、このモデルにはとても共感しています。

そこで今日は、クロスフィールズさんと留職プログラムについて取り上げている記事を肴に、
「異色の経験を活かす為の2・6・2システム&サクセッションプランニング」について考えてみようと思います。



「グローバル化が進む中、仕事が細分化され、若手社員はその枠内での仕事中心で幅広い力がつかない。
また、海外駐在員は35歳以上が中心で、若手社員に海外経験を積ませる機会も少ない。」

記事の中で、留職を取り入れるある大手企業の見解として、上記のコメントが紹介されていた。
自分の周りを見ていても思うが、有名大学に入り、
勉学に課外活動に熱心に取り組んできた若き才能を活かし切られていない現状が日本企業には確かにあると思う。
勿論、その原因は企業にも本人達にもあると思うが、そうした優れた才能達が、
ルーチン業務や細分化された仕事に長く従事し過ぎてしまっているという実感はある。

細分化された仕事は、その部門・業務のスペシャリストを育てるのに効果を発揮する反面、
「全体のシステムを捉える力」の成長を阻害してしまうデメリットもある。
そして、更には、取り組んでいるプロジェクトや事業の全体観・大局を捉えて仕事を動かす機会を与えられないまま時を重ね、
自身に志や才能があるということを忘れてしまう人もいるのではと思う。


「社会のために働きたいと思って就職しても、
日々の仕事に追われ、その志にフタをする人が多く、そこにもう一度火をつけたい」

記事の中でこのように語るのは、クロスフィールズ副代表の松島さん。

何故、志にフタをしてしまうのだろう?
僕はその理由は2つあると思っていて、
1つは、組織の中の"役割(role)"を果たすことに囚われ過ぎて、
"自分自身とその志(self)"に立ち返ることが出来なくなってしまうこと。
もう1つは、その志に基づいて、自分で考えて仕組みを作って動かす機会に恵まれない為だと思っている。

…逆に、自分にとって何が大切で、何を成したいのかを知り、ミッションを果たす為の機会に恵まれている人は、とても強い。
そういう意味では、日本の職場を離れ、インドネシアやカンボジアといった新興国で志に生きる経験を積んだ若手社員は、
物凄くパワーアップして帰ってくるのだろうなと想像がつく。
(自分自身がパワーアップしたかどうかの判断は周りに委ねるべきだが、僕も勤め先の企業と規模から仕組みから全く違う組織で、
国際キャリア教育の企画・運営でリーダーシップを発揮した経験は自分の血肉になったと感じている。)


すると今度は、新興国で自身をストレッチさせてきた"留職帰り"を組織としてどう活かすか、
ということが焦点になるように思う。

留職を推進する企業担当者が声高に留職の価値を説いても、企業の現場には、留職帰りの人材をただ好奇の目で見たり、
「海外でボランティアしてきたのね、ふーん。てゆうか半分遊びでしょ?」的な眼差しを向けてしまう人もいるにはいるのではないか。
あるいは、そこまでは行かなくとも、新興国での挑戦を経て成長した人材を、
どのように活かしてよいかわからないマネージャーや同僚も少なからずいるのではと想像する。

そして、この懸念点は、新卒で入ってくる留学帰り、帰国子女、ひいては留学生といったグローバル人材の卵をどう活かすか、
もっと言えば、エッジの効いた人材を日本の企業文化の中でどのように活用するかという議論にも繋がってくると思っている。


僕がその議論についての1つの解として最近考えているのは、「2・6・2の法則」の上位20%だけでも、
人事部や人材開発部と呼ばれる部署が主管となって見える化・フォローアップ、
ひいては当人達の志も尊重したサクセッションプランニングするというアイデア。
(前振り長かったですね、すいませんw)

多くの職場で、2・6・2の法則を実感している人は少なくないと思うが、実際に、
自分の会社・組織の全社員のうち20%は社外・世界に出しても通用するエースが占めていると確実に把握している人はどのくらいいるのだろう?
そして、尖った感性や国際的な視野を持って業務に邁進しているのに横槍刺されてしまう人材や、
優秀過ぎるが故に自分がやるべきでない仕事まで捌いちゃってるような人材達の志と才能が最大化される人事戦略を実行出来ている企業はどのくらいあるのだろう?

そのように考えると、留職を実施している企業や、
(留職を取り入れていなくても)尖った人材を採用して何とか活用しようと思っている企業にこそ、
「出る杭とその卵」をしっかりと認識し、育成・活用していく仕組み(≠気持ち。気持ちだけじゃ何も変わらないので)が必要だと思っている。
*往々にして、日本の組織は、枠からぶっ飛んだ人・ぶっ飛びたい人を活用するのが苦手な傾向がありますが、
仕組みを運用するのが上手な人は比較的多いと感じているので、仕組みを作り込めば…という考えです。


とはいえ、まぁ一番大切なのは、自分の志・魂をメンテして、
どんな場所であろうとも突破する実行力(=自活力)を個々人が持つことだという結論になるんですが。笑
"仕組み"と"個人"、両方があってこそ変化が生まれると思っていますので、明日からも頑張っていこうと思っています。

ではでは、また。

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